パンによる一撃

「女たちよ!」伊丹十三著、という本から引用します。

「■パンによる一撃

フランスにいって一番ショックだったことはパンのうまいことであった。今まで食べたどんなパンとも似たところがない。フランスのパンを食べると、今まで自分が一度もほんとうのパンを食べたことがなかった、ということが実感としてわかるのである。」

この本が出版されたのは、1968年8月で、その前に雑誌に掲載されたエッセイをまとめたものなので、書かれたのは50年ほど前のことです。
東京オリンピックが開かれ、ようやくヨーロッパの文化が再び日本に入ってきたころで、本格的なフランスパンが、東京でも食べられるようになる頃です。

ヨーロッパのほんとうのパンが普通に買える今でも、多くの人が「ほんとうのパンのうまさを」知らないのではないかと思います。

パンなんて甘くて、お菓子みたいなものと思っていたり、学校給食でトーストもしない食パンにマーガリンを塗ったものを食べさせられた味気ない体験で、食べず嫌いになっている人も多いのではないでしょうか?

さらに引用します。
「私はパン食というのが好きなほうではないが、それでもフランスのレストランにゆくと、食事が出る前にずいぶんパンを食べてしまう。バゲットという棒状のパンを、何もつけないでどんどん食べてしまう。
 そのくら、パンがうまいのである。パンというものが積極的にひとつの食べ物なのである。つまり、バターやジャムを塗るための単なる絵具皿ではない、とでもいおうか。」

ハーベストでは、60種類以上のパンを並べていますが、フランスパンや、食パンなどの食事用のパンもそろえています。
お昼に出しているランチは、日替わりで、食パン、フランスパン、ロールパンなど3種類のパンを手づくりのスープ、小鉢、サラダ、ピックルスなどと召し上がっていただいています。
ご飯や、麺類だけでなく、パンも食事で楽しめるということを、体験していただきたいです。

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