様々な食材などの値上げが止まりません。
輸入小麦の政府売り渡し価格も、2023年4月1日より5,8%値上げとなりました。
その一方で、製粉各メーカーは国産小麦粉に注力しています。
輸入小麦の値上がりで価格差が縮まり、また製パンに敵した新品種も販売されてきています。
そこで、ハーベストもこれまでも国産小麦粉を一部使用していましたが、全面的に国産小麦粉に切り替えを行っています。
以前から、国産小麦への切り替えを考えていましたが、大きな価格差と粉の特徴が良くわからなかったためためらっていました。
国産小麦を使いたかった理由は次のとおりです。
まず、国産小麦粉を使うことで日本の農業を少しでも助けたいという思いです。
令和3年度の日本の食料自給率(カロリーベース)は38%とG7内では最低です。
アメリカも、ヨーロッパも農家には多額の補助を行い、自給率を維持しているのに、日本は輸入を増やし農家を切り捨てています。
また、輸入小麦の安全性にも不安があります。
輸入する際、長期間船で運ぶため虫食いなどを防ぐためにポストハーベスト農薬を散布しています。
さらに、アメリカでは小麦の収穫時にグリホサートという除草剤を散布しています。
このグリホサーは発がん性があることが明らかになり、多くの訴訟で多額の賠償金の支払いが命じられています。
日本においても、髪の毛の検査で多くの人からグリホサートが検出されています。
国産小麦なら、これらの農薬の心配はありません。
かつて国産小麦では、パンを焼くことが困難とされていましたが、長年の品質改良により、
外国産の小麦粉に劣らぬパンが焼けるようになり、各地で特色のある小麦が栽培されるようになっています。
3月に製パン材料の展示会があり、製粉各メーカーが、国産小麦粉を前面に押し出していましたので、
強力粉4種類、薄力粉1種類、フランスパン用粉2種類を購入して、試してきました。
フランスパン用粉はどちらも九州産です。これが素晴らしい粉で、味も香りも良く、しかもボリュームも良く焼きあがります。
強力粉は、3種類が北海道産、1つが中部地方産です。これもそれぞれ特徴があり、いろいろな組み合わせを試しているところです。
ハーベストが目指している、おいしく安心して召し上がっていただけるパンを、さらに一歩進めていこうと思っているところです。
ハーベストの国産小麦粉を使ったパンを、よろしくお願いいたします。
ハーベスト店主 石井文夫